Section2: ListUp
1. Bitcoin
●Lightning Networkが加速するBitcoinアダプションについて
ノードセットアップ不要でバックグラウンドで代替しLightning Networkトランザクション送受可能なBreezeウォレットや、Bitcoin 送受可能なAppleWatch LappリリースしたBlueWallet など、UX改善にむけた取組が進展している
また、Munichで開催されたLightning Network Hackdayのようなコミュニティも拡大しているほか、Lightning TorchイベントにはJack Dorseyも参加するなどエンドースメントも進展中
●Lightning network通じたトークン発行プロトコル「Spectrum」
Spectrumは、BitcoinにアンカリングするRGBカラードコインを用いて、Bitcoinベースレイヤー上でトークン発行を行う
プロジェクトには、Fulgur VenturesやPoseidon Group、Bitrefill、Chainsideのほか、交換業者Bitfinexなどが関与
Bitfinexとしては、ステーブルコインTetherのSpectrum互換バージョンを今年末までにローンチすることを検討
●GoTenna、Lightning Networkのマイクロペイメントを活用したメッシュネットワーク構築を提案
メッシュネットワークデバイス開発会社GoTennaが提唱するのは、テキストメッセージのようなモバイルコミュニケーションを送信するための分散メッシュネットワークを、Lightning NetworkによるBitcoinマイクロペイメントを用いて行おうというもの
キャリアやISPを介して800億件のモバイルメッセージが送信されている中、メッシュネットワークの普及へむけたハードルは、データリレーに必要なインフラ運用するインセンティブがないこと。そこでBitcoinのLightning Networkを用いてデータリレーへの支払いを行うことによって、データをリレーするノードが報酬を稼ぐことができるようにする
●セカンドレイヤーソリューションとして提案されている「Statechain」
Schnorr署名やアダプタ署名やEltooおよびGraftroot用いて、UTXO所有権をオフチェーンで変更しながらオンチェーン償還を保証するStatechainを構築
●Bitcoinネットワークの安全性を向上させるための新しいトランザクションリレープロトコル「Erlay」
●マークルツリーを利用したハッシュベースのアキュムレータ「Utreexo」
●Casaによる「Schnorr/Taproot」解説
●Core Dev Techトピックまとめ
2. Ethereum
●DocuSign、スマートアグリーメント掲げるAccord Projectに参加
伝統的な契約の生成・管理に関わる非効率を無くしてスマートなものにすべくAccord Projectに参加
Accord Projectは、ベンダー中立なスマートリーガルコントラクトに向けたオープンソースフレームワーク開発に向けて、Linux Foundationプロジェクトとしてローンチされたものであり、スマートリーガルコントラクト普及に向けた技術スタックを開発するオープンソースソフトウエアの活動。特定のブロックチェーンプラットフォームに制約されない中立的フォーマットでスマートリーガルコントラクト記述できるようにすることを志向している
コントラクトテンプレートは、テンプレート言語・データモデル・ビジネスロジックの三要素で構成される
●Sidechains vs Plasma vs Sharding
PlasmaとSidechainの区別として、Plasmaをノンカストディな性質もつSidechainとして整理している。「Plasmaチェーンにエラーがあり検知されるとユーザーは安全にPlasmaチェーンをexitでき被害を回避できる(チャレンジ期間の待機は必要)とのこと。Sidechainにはこうした安全性ない反面、Plasmaチェーンの設計は難しいため、高額の価値を扱うアプリケーション以外に複雑性が見合わない場合あり」とのこと
一方、Shardingの固有特性としては、メインチェーン(Beacon Chain)の有効性を子チェーンの有効性と区別しない「tight coupling」を挙げている。無効な子チェーンブロックを含むメインチェーンブロックを無効と定義する点とのこと
●Ethereum 2.0 フェーズ0、来年1/3にローンチへ(日本語記事)
●Zetherの解説記事
●Zether on Quorum(LayerXのScrapboxより)
●先週発表されたStarkDEXの詳解
●StarkWare、集中型交換業者むけセカンドレイヤースケーリングソリューションStarkExchange発表
3. Bitcoin/Ethereum以外
●EY Nightfallプライベートトランザクションの仕組み
●sMPC(セキュアマルチパーティ計算)の解説
●ゼロ知識証明関連トピック解説記事
●mijin、「mijin Catapult (v.2)」製品版を一般公開
4. 統計・リスト
●トークン発行基盤としてのブロックチェーン比較
5. 論考
●分散システムについて概観する資料
●コンセンサスアルゴリズムの基本について(LayerXのScrapboxより)
●天候デリバティブをブロックチェーンで実装した話-概要編
●エンタープライズ分野におけるパブリックチェーン利用を支える技術(プライバシー・効率性・開発フレームワーク)
●Bitcoinがグローバル金融危機のヘッジ材料に
●ブロックチェーンとサーバレスのおいしい関係
6. 注目イベント
●IEEE Security & Privacy on the Blockchain (6/17–6/19 at Stockholm)
●Zcon — Annual Privacy Conference(6/22–6/24 at Croatia)
ライブ中継リンクはこちら
●Crypto Valley Conference(6/24–6/26 at Zug, Switzerland)
●Bitcoin 2019 Conference (6/25–6/26 at San Francisco)
●blockchain.tokyo#20(6/26 at Tokyo)
Azure Blockchain ServiceとCordaの2本立てで開催します!
●Asia Blockchain Summit (7/2–7/3 at Taipei)
●ETHIndia(8/2–8/4 at Bangalore)
●Web3 Summit (8/19–8/21 at Berlin)
●ScalingBitcoin (9/11–9/12 at Tel Aviv)
●Baltic Honeybadger 2019(9/14–9/15 at Riga)
●Starkware sessions (9/16–17 at Tel Aviv)
●Devcon5(10/8–10/11 at Osaka)スピーカー申込サイトが開設
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