東芝データの購買統計データ分析サービス/JAL・JALカード・ドコモによる実証実験、Snowflakeによるテレビ広告ターゲティング分析「OpenAP」株式取得
LayerX PrivacyTech Newsletter (2022/10/12-10/18) #174
今週の注目トピック
Takahiro Hatajima(@th_sat)より
東芝データが提供開始した、購買統計データ分析サービスについて概要を紹介しています。
あわせて、データ利活用最前線として、JAL・JALカード・ドコモによる個人情報を守ったデータ運用でサービス向上を目指す実証実験、Snowflakeによるテレビ広告ターゲティング分析「OpenAP」株式取得などについて紹介しています。
Section1: PickUp
●東芝データ、購買統計データ分析サービスを提供開始
東芝グループにおいては、東芝テックが電子レシートサービス「スマートレシート」を提供しており、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、飲食店などで利用可能となっている(出典)。
これは、スマホの「ホーム」画面に表示されているバーコードを会計の際に提示すると、電子化されたレシートを画面上で確認できる他、キャンペーンの応募やクーポンの利用ができるというものだ(出典)。
他の実店舗購買データと比較した特徴としては、「所有者が消費者のものであり、本人同意に基づいて預かるレシート情報であること」や「流通チャネルや決済手段を横断した購買情報であること」および「商品・価格などの購買明細を持つこと」などが挙げられる(出典)。
このほど、東芝データが、「スマートレシート」から得られる購買データを統計化し、実店舗における消費行動パターンを閲覧・分析できるサブスク型の購買統計データ分析ツールの提供を開始することを発表した。購買統計データから、利用者自らメーカーや商品を指定し、その前日までの実績を即座に閲覧することが可能となる。
同社では、これまでにも、購買統計データ活用実績として各種メディアや広告代理店向けに、特定商品の広告投下前後の購買動向把握や広告効果の検証結果をまとめたレポーティングサービスを行ってきた。今回発表したサービスを活用することで、「スマートレシート」から得られる、実店舗でどんな人が・いつ・どこで・何を・いくらで・いくつ購入したのかといったレシートデータに基づいた膨大な購買統計データから、利用者自らメーカーや商品を指定し、その前日までの実績を即座に閲覧することが可能になるという。
具体的には、指定した対象商品のシェア・ランキング、購入者属性等、現状と過去からの売上推移などを可視化できる。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000105826.html
また、選択した商品の指定期間前後における購入量の変化を比較することによって、広告投下後に対象商品の買上率やシェア向上などの確認・比較ができる。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000105826.html
さらに今後は、拡張機能としてテレビの視聴データや気象データとの掛け合わせによるデータ分析機能も2023年に順次リリース予定としている。
日経新聞の報道(出典)によれば、「料金は月額数十万円程度で検討しており、2025年度には年間売上高100億円を目指す」とされる。
東芝データでは、購買情報を金融サービスにおいて購買動向を捉えるオルタナティブデータとして資産運用などに活用することも掲げている(出典)。たとえば、企業の業績予測であったり、景況感の判断などに利用するものであり、今後の購買データの活用に期待したい。(文責・畑島)
●データ利活用最前線
LayerXのPrivacyTech事業部では、「プロジェクトマネージャー 兼 事業開発」「リサーチエンジニア」および「データアナリスト」を積極採用中です!
LayerXでは、最先端のプライバシー保護技術Anonify(アノニファイ)によるパーソナルデータ活用ソリューションの正式提供を開始しました。
「Anonify」の公式ウェブサイトはこちら
Section2: ListUp
1. プライバシー・セキュリティとデータ利活用
●米英が「技術とデータに関する包括対話」立ち上げ、データ移転の取り決めでも前進
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/10/8bf1d82c7fac81d8.html
●Uber、利用者が行った特定の場所に基づいて企業が広告を提供するターゲットシステムを展開
●Disney+からTikTokまで、世界最悪のプライバシーポリシーはこれだ(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/0614cac9594875cb32d39c3ffcdf2b6459ca9f4c
●日本銀行金融研究所機関誌『金融研究』第41巻第4号 (2022年10月発行)
https://www.imes.boj.or.jp/research/kinyu.html
2. 今週のLayerX
●感動体験を届けるためのLayerX流スプリントレビュー
お客様に"Wow"や"感動体験"を届ける上で欠かせない、バクラク事業部発足初期から続くスプリントレビュー(通称:レビュー会)について、ご紹介しています!
https://note.com/tomoaki25/n/n1395887f722d
●「そぼぎ」「雑」「シュッ」
> 本日は、私がLayerXに入社した当初から、ずっと一貫して受け継がれていて「すごい」と思った組織文化について、言語化したいと思います。
https://note.com/miyachan_x/n/ncda3cc17d6c7
●なぜ、大企業のエンタープライズセールスからスタートアップ、LayerXで挑戦することを決めたのか?
https://note.com/y_ukkyy/n/n52eae7510366
●「機械学習」という技術で価値を創出する技術 / 技育祭2022秋における講演資料
プロダクト開発において「機械学習」という技術で価値を創出する技術について、バクラク請求書の実例とともに紹介しています。
●“新卒“・“若手“という言い訳ができない環境が成長を後押しする|溢れる機会に迷わないための「羅針盤」
新卒・第二新卒・若手でのキャリアチェンジを考えている方にお伝えしたいLayerXのカルチャー3つを、「LayerX 羅針盤」から厳選して紹介しています!
https://note.com/yashi_h/n/nd764bfa8893c
製品紹介・デモのご依頼に向けたお問い合わせは、こちらの「お問い合わせフォーム」よりお願いします
Disclaimers
This newsletter is not financial advice. So do your own research and due diligence.
発行者:株式会社LayerX(東京都中央区日本橋堀留町1丁目9−8 人形町PREX 2階)
お問い合わせ先:div-privacy-tech@layerx.co.jp