東京都および文科省の教育データの利活用検討/マネーツリーによる匿名化データの内閣府への提供、NTTデータによる人流データ基盤を利用した実証実験
LayerX PrivacyTech Newsletter (2022/12/14-12/20) #182
今週の注目トピック
Takahiro Hatajima(@th_sat)より
東京都「教育データ利活用検討委員会」および文科省「教育データの利活用に関する有識者会議」の概況を紹介します。
併せて、データ利活用最前線として、マネーツリーによる匿名化データの内閣府への提供、NTTデータによる人流データ基盤を利用した豊洲エリアの回遊性を高める実証実験について紹介します。
Section1: PickUp
●東京都「教育データ利活用検討委員会」および文科省「教育データの利活用に関する有識者会議」の概況
東京都教育委員会では、都立学校のICT環境の整備やICT利活用を通じた、「教え方改革」、「働き方改革」の一環として、生徒一人一人の資質・能力を最大限伸ばすために、「教育ダッシュボード」を構築し、「教育データ」を活用することを検討している。都立高等学校等における教育データの利活用方法及び教育データの適切な取扱いについて検討する「教育データ利活用検討委員会(第1回)」が12月26日に開催されることになり、このほど資料が公開された。(出典)
「教育ダッシュボード」とは、都立高等学校等の生徒の教育データ(成績データや出欠データ、一人1台端末の学習ログデータ等)をグラフや表などで見える化し、生徒やクラスの状況をより的確に把握できるようにするものだ。都教育委員会では令和5年度以降の開発、稼働を目指しているとしている。
ダッシュボードの利用例としては、例えば、学校の出席情報データを用いて、学校全体の出欠等の情報をいち早く察知できるほか、学校の情報を都全体と比較することで、相対的に状況を把握できることが考えられる。あるいは、様々なデータの掛け合わせによる散布図データを用いて、各校の状況に応じて、様々なデータの相関関係を確認することができることから、面談の必要な生徒を把握し、適切に対応することができることが考えられる。(出典)
出典:https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2022/files/release20221221_01/02.pdf
教育データ利活用については、文部科学省でも検討が進められており、「教育データの利活用に関する有識者会議」が開催されている。12月19日に行われた第15回では、「教育データの利活用の推進」および「教育データの利活用に係る留意点」について議題に挙げられた。
「教育データの利活用に係る留意事項」が12月から来年1月にかけて作成され、パブリックコメントを経て、3月ごろに公表されるとのこと。4月には改正個人情報保護法(地方関係)施行が予定されていることから、改正個情法施行前のなるべく早い段階で公表するとしている。(出典)
「教育データの利活用に係る留意事項」としては、未定稿の目次によれば、「教育データとは、具体的にどのようなものを指しますか。 」「教育データを利活用するときには、どのようなことに気を付ければよいですか。 」「個人情報が含まれる教育データについて、教育委員会や各学校が、異なる種類のデータ(校務系データと学習系データなど)同士を統合したり、分析したりすることは問題ないのでしょうか。 」「外部に対して教育データを提供する際は、どのようなことに気を付ければよいですか。」などが整理される予定だ。(出典)
教育データの利活用において、プライバシーとの両立をはかる上で、留意事項の整理の動向を注視したい。(文責・畑島)
●データ利活用最前線
最新の外部データと機械学習で高度な需要予測ができる「Perswell(パースウェル)」、「調達の欠品・納期遅延予測」「商品需要予測」を低コストで試せるプランを提供開始
クレオ×日本気象協会 POSデータと気象を解析した52週販促MDカレンダー「2023年 気象MDカレンダー上期(23年3~23年8月
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Section2: ListUp
1. プライバシー・セキュリティとデータ利活用
●乱数を加えて正確な値を秘匿、「差分プライバシー」とはどんな保護技術か
https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/act/19/00146/112500096/
●2030年までの今後数年間のデータ匿名化または仮名化ソフトウェア市場とビジネスチャンス
2. 今週のLayerX
●JMDCとLayerX、医療データのプライバシー保護に関する共同研究を開始
https://www.anonify.layerx.co.jp/post/pr20221223
●バクラクビジネスカードの立ち上げで挑戦したフロントエンドの取り組み
LayerX Tech Advent Calendar 2022の22日目の記事です!
https://tech.layerx.co.jp/entry/2022/12/22/125239
●LayerXが実践するプロダクトセールスとは?
LayerX 2022アドベントカレンダー(概念)、57日目の記事です。
https://note.com/hayato_matsuba/n/n6c7e51142ff8
●Biz<>Dev組織連携を加速する3つのこと「遠慮しない」「易きに流れない」「約束を果たす」
LayerX 2022アドベントカレンダー(概念) 58日目の記事です。
●GCPのCloud Pub/Sub Push SubscriptionをAWSで実現する
LayerX Tech Advent Calendar 2022の20日目の記事です!
https://tech.layerx.co.jp/entry/eventbridge-push-subscription
●「B2B✗広告運用」 上手くいったことを共有します
「LayerX アドベントカレンダー 2022」の55日目の記事です!
https://note.com/ryu_idid/n/n740ad740e6ab
●LayerXと成城石井への愛を語る
LayerX 2022アドベントカレンダー(概念) 56日目の記事です!
https://note.com/akari_kitahonoki/n/n528ef83e46ac
●「バクラク請求書」において、「マネーフォワード クラウド会計Plus」のユーザーが、ワンクリック&最短5分で利用開始できる「爆速セットアップ機能」を、2023年春に提供開始することをお知らせします。
またあわせて、先行体験ユーザーを限定募集します!
https://bakuraku.jp/news/release/20221221
●「バクラクビジネスカード」が、「一風堂」などの運営を行う、株式会社力の源ホールディングスさまに導入いただいたことをお知らせします!
「一風堂」などを展開する株式会社力の源ホールディングスが「バクラクビジネスカード」を導入
https://bakuraku.jp/news/release/20221222
●Document AI を使った請求書読み取り機能の検証
LayerX Tech Advent Calendar 2022 の18日目の記事です!
https://tech.layerx.co.jp/entry/2022/12/18/080000
●GraphQL SOFA で REST API を作る - 技術的な挑戦と、それを支える文化の話
LayerXアドベントカレンダー(概念) の54日目の記事です!
https://tech.layerx.co.jp/entry/2022/12/19/230000
●12月16日に発表された「令和5年度税制改正大綱」を受け、支出管理をなめらかに一本化するサービス「バクラク」において、経理担当者が押さえておくべきポイントを解説した資料を公開しました!
【経理担当者向け・無料】「令和5年度税制改正大綱」をまとめた資料を公開
https://bakuraku.jp/news/release/20221219
●「バクラクビジネスカード」において、店頭でも利用可能な「リアルカード」を2023年2月上旬を目処に提供開始することをお知らせします!
バクラクビジネスカード、「リアルカード」を2023年2月提供予定(ナンバーレス・保険付帯)
https://bakuraku.jp/news/release/20221220
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