Section2: ListUp
1. Bitcoin
●ノンカストディアルウォレットBreez、iOS向けLightningペイメントアプリのベータ版を発表
●Lightning Labs、Lightning モバイルアプリをメインネットリリース
●シュノア署名を使わない、ECDSAによるスクリプトレススクリプト m-of-nマルチシグのサンプルコード
●LNでインボイスを必要としないSpontaneous Paymentの2つの実装方法
2. Ethereum
●Chainlink、Dapps Inc.と協業でリアルタイムデータフィードによるSalesforce販売ワークフロー効率化
企業が社内のCRMデータを外部データと組み合わせることによって、企業間合意事項やプロセスフロー改善に役立てるようにする狙い
データプロバイダーがAPIを通じてデータを販売したり、Industry4.0へむけたコネクティビティを高めることを可能に
オラクルネットワークによるデータフィードを通じて販売・サービスワークフローを駆動することを通じて、遅延や複雑性を軽減しながら正確性を高める
デジタルネイティブな合意事項管理とすることによって、ステークホルダー間のセツルメントやリコンサイルにかかるプロセスを軽減
●Fast CBC LMD、圧縮ブロックツリー用いた効率的LMD GHOST(解説スライド)
●ハードフォークを伴わないスマートコントラクトのアップデートプロセス
●トークン統合を容易にするERC1155がファイナライズ
●サルでも分かる Plasma 入門 〜スケーラブルな DApp を作ろう〜
●レイヤー2アプリーチの概観:Plasma, State Channels, Side Chains, そしてRoll Upsについて
3. Bitcoin/Ethereum以外
●IBM、AzureやAWSなどのクラウド環境やオンプレミス環境で稼働するIBM Blockchain Platform Multicloudを発表(日本語記事)
●Digital Asset、DAMLスマートコントラクト言語を用いたアプリケーション普及にむけてHyperledger Fabric・R3 Corda・AWS Auroraとのインテグレーションを発表
●PwC、暗号通貨監査サポートソリューションHaloを発表(日本語記事)
●Hyperledgerプロジェクト、MicrosoftやSalesforceの加盟を発表
4. 統計・リスト
金融系(レンディング・ステーブルコイン・証券化等)、マイニング、コア技術、カストディ、トレード、開発インフラ(監査・アイデンティティ・オラクル・BaaS等)、データ提供、アプリケーション
5. 論考
●Coincheck不正送金事案で検出されたマルウェアについて
朝日新聞社は、Coincheck社員のPCから検出されたマルウェア「Smoke Bot」(Mokes)、「Netwire RAT」が使われており、これらはロシア系グループの関与が疑われると報道
ラック社も、ロシア系言語を使ってハッキングを行うグループHYDSEVENの活動についてまとめ、同グループが使うマルウェアの名称として「NetWire」「Ekoms (Mokes) 」を特定
●ブロックチェーンで使われる暗号について整理された論文
適用済みとして「暗号化・署名スキーム」「ゼロ知識証明」「sMPC」「コミットメントスキーム」「アキュムレーター」など
まだ適用されてないが有望なもののとして「集約署名」「IDベース暗号」「VDF」など
背景は、デジタル化・暗号技術活用を通じて、プライバシー保護と即時認証が可能になったこと
構成要素は「発行・保持・検証のオープン標準プロトコル」と「検証鍵の格納場所(分散台帳)」
期待されるインパクトは、KYC/AML・顧客経験改善やプライバシー規制遵守
交換業者の分散性の要素として、カストディ・KYC要件・トランザクションコントロール・検閲・セツルメント・オーダーマッチング・流動性・インフラ・開発という9つを挙げる
集中型では、ユーザ資金のカストディを行い、ユーザーにアイデンティティ情報を求め、検閲可能で、オーダーマッチング・流動性・セツルメントを内部リソースを使って行うとともに、集中型インフラで開発される
一歩進んでノンカストディアル型(例:IDEX)では、ユーザ資金のカストディを行わず、オンチェーンセツルメントを行う。ユーザーにアイデンティティ情報提供を求める
さらにパーミッションド型(例:BinanceDEX)では、カストディを行わずアイデンティティ情報提供を求めない。トランザクション巻き戻しや検閲は可能
一方パーミッションレス型(例:RadarRelay)では、カストディを行わずアイデンティティ情報提供を求めないほかトランザクション巻き戻しができない。しかし取引可能トークンやアクセス可能ユーザーに制限あり
オフチェーン型(例:EtherDelta)では、カストディを行わずアイデンティティ情報提供を求めないほかトランザクション巻き戻しができないことに加え検閲も不可。オーダーマッチングや流動性プールはオフチェーンで管理される
オンチェーン型(例:KyberNetworkやUniswap)では、カストディを行わずパーミッションレスで検閲できないほか、セツルメント・オーダーマッチング・流動性プールがオンチェーンで管理される形態
さらに進んだ完全分散型は、上記に加えて開発や基盤が分散化されたものだが、まだ該当する例は見られない
6. 注目イベント
●IEEE Security & Privacy on the Blockchain (6/17–6/19 at Stockholm)
●Zero-Knowledge Proofs Workshop(6/17–6/21 at London)
●Zcon — Annual Privacy Conference(6/22–6/24 at Croatia)
●Crypto Valley Conference(6/24–6/26 at Zug, Switzerland)
●Bitcoin 2019 Conference (6/25–6/26 at San Francisco)
●blockchain.tokyo#20(6/26 at Tokyo)
Azure Blockchain ServiceとCordaの2本立てで開催します!
●Asia Blockchain Summit (7/2–7/3 at Taipei)
●ETHIndia(8/2–8/4 at Bangalore)
●Web3 Summit (8/19–8/21 at Berlin)
●ScalingBitcoin (9/11–9/12 at Tel Aviv)
●Baltic Honeybadger 2019(9/14–9/15 at Riga)
●Starkware sessions (9/16–17 at Tel Aviv)
●Devcon5(10/8–10/11 at Osaka)スピーカー申込サイトが開設)
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