差分プライバシーを現実化するDifferentially Private SQL/アプリケーションをTEEで実行するフレームワークEnarx
LayerX Labs Newsletter for Tech (2021/05/26-06/01) Issue #109
今週の注目トピック
Takahiro Hatajima(@th_sat)より
row ownershipというconceptを用いたuser-level差分プライバシーを現実化するDifferentially Private SQLについて紹介します。
あわせて、アプリケーションをTEEインスタンスで実行するためのフレームワークEnarxについて紹介しています。
Section1: PickUp
(詳細は記事タイトルをクリックするとScrapboxへ)
●Differentially Private SQL with Bounded User Contribution
row ownershipというconceptを用いたuser-level差分プライバシーを現実化
単一ユーザーによる複数のcontributions問題
GROUP BYキーによる漏洩問題
単一ユーザーによる複数のパーティションに対する複数のcontributions問題
●アプリケーションをTEEインスタンスで実行するためのフレームワークEnarx
特定のプラットフォームやSDKに合わせてアプリケーションを書き換えることなく、TEE内でアプリケーションを実行可能なアプリケーションデプロイメントフレームワーク
CPUアーキテクチャに依存しないため、同じアプリケーションコードを複数のターゲットに展開することができ、クロスコンパイルやハードウェアベンダー間で異なる認証(Attestation)メカニズムなどの問題を抽象化することが可能
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Section2: ListUp
1. Bitcoin
●Bitcoinハッシュレート、中国の占める割合は50%に低下。米国が12%に伸びたほか、ロシアやカザフスタンといった中央アジア域が6%に
●マイアミ開催のBitcoin 2021、12000名の参加申込でSOLDOUT
●6/4-6/5のBitcoin Conferenceを控えたマイアミ国際空港
●Blockstream Satellite APIで配信されたデータを衛星から受信する!
●マルチシグを安全にセットアップするための提案Bitcoin Secure Multisig Setup (BSMS)が、新しくBIP-129として定義された
●Bitcoinデザインガイドは、Bitcoinアプリケーションをデザインする際のレファレンスリソース。Square Cryptoが立ち上げたBitcoin Design Communityによる
●Rollupで使われる二つの証明方法~Validity proof と Fraud proof~
2. Ethereumなど
●L2プロトコルにとってブリッジが重要な理由。ブリッジとしてWBTCやLiquid Network、Polygon Bridge、Rainbow Bridge
●Arbitrumについての解説記事。Arbitrumはマルチラウンドのfraud proofを使い偽装取引を検知するのに対し、Optimismはシングルラウンドのfraud proof。
●PolygonによるSDKの発表。Multi-chain Ethereumにむけた、Polygonのロードマップの一環で。OptimismやArbitrumと並びL2ソリューションが相次ぐ
●DfinityのInternet Computer (ICP)について解説記事。高速なトランザクションを実現するための「Chain Key Technology」など
3. デジタルアセット関連サービス
●CircleがFidelity・FTXなどから$440m調達。SPAC通じた上場も視野に。USDCのAPIサービス提供ビジネスが成長
●Coincheckの第一弾IEO、マンガやアニメ、スポーツ、音楽のための 次世代 NFTプラットフォーム
●インド準備銀行、国内の銀行・規制対象組織に対して顧客むけ仮想通貨取引を行わないようにとしてきた通達を無効とする声明を発表
●CoinbaseとApple Pay、クリプトデビットカードサービス「Coinbase Card」を米国ユーザーに提供へ
●Standard Chartered銀行、BC Groupと提携し欧州で機関投資家向けにデジタルアセット取引サービス
4. DeFi
●ArbitrumメインネットへのUniswap v3デプロイに向けた提案とその議論
●Yield Aggregatorsと呼ばれるアセットマネジメントプロトコル市場の概況。主力のYearnに加え、Vesperが伸びている他、Badger、Harvest、yAxisといったプレイヤーも
●Opium Protocol 、UMA(Universal Market Access)のOptimistic Oraclesを使い、SpaceXのリスクヘッジむけ分散デリバティブ商品を開発
●Set Protocol、DeFiアセットマネジメント拡大にむけて$14m調達
●ING銀によるDeFiからの学びをまとめたペーパー。DeFiの特性を整理した上でAaveのユースケースについて考察している
●Perpetual Protocolについての解説記事。仮想 Automated Market Maker (vAMM)を用いたデリバティブ取引プロトコル
●Financial TimesによるUniswapに関する記事
5. 今週のLayerX
●先日のLayerX エンジニアブログでは、Vegetaを用いてどのようにAnonifyの負荷テストをしていくかについてお話ししています!
●LayerXは、GMOあおぞらネット銀行が提供する法人のお客様向け提携サービス「ビジネスサポートサービス」と連携いたしました!
●総務省の令和3年度「電波の日・情報通信月間」表彰において、加賀市様・xID様との取り組みが総務大臣表彰を受けました。
●LayerX NOW! #10 「眠れる銭をActivateしよう」アセマネ事業の面白さをエンジニア目線で語る【ゲスト:MDM事業部 サルバさん】| Podcast on Spotify
●LayerX CEO福島のインタビューが、日経ビジネスLIVE<若手経営者が明かす、30代までに学ぶ「ビジネスの流儀」>記事になりました!
●【新企画】LayerXプロダクトさわらNight #1 【はじめます】
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